2023年 年頭所感

January 04, 2023

新年明けましておめでとうございます。

2022年は、終息が見えないパンデミックの影響に加え、世界的なインフレや紛争がグローバル市場に影響を与え、企業経営にさらなる困難が重くのしかかりました。目まぐるしく変化する社会・経済状況の中で、企業はいかに変化に即応すべきか、そのための意思決定はどうあるべきか、という課題に直面しています。

このような社会的背景から、リアルタイムデータを迅速な意思決定と行動に結び付ける「アクティブインテリジェンス(Active Intelligence)」の重要性が、世界的に高まりました。企業内に散在するデータを統合し、外部のデータを組み合わせ、「今起こっていること」をリアルタイムに分析して得られた、新たな気づきや知見に基づいて迅速な行動をとることで、この困難を乗り越える企業が増えています。

一方クリックテック・ジャパンは、予想もできなかった為替の変動や資源の高騰に苦しむ日本企業の国際競争力向上に貢献すべく、パートナー企業との連携をさらに強化し、あらゆる業種、業界でQlik製品の採用を拡大することができました。また、今後欠かせないデータ活用人材の育成に向けデータリテラシーの向上に取り組み、小学生向けワークショップの開催など、新たな一歩を踏み出しました。

2023年は ますます予測が困難になる市場環境の変化や、AIによる世界規模の労働環境変革が続く中で、データに基づいた議論と意思決定を全社横断的に可能にする、データドリブン経営の重要性がさらに増していくと予想しています。私は、二つのトレンドがあると考えています。

一つめは、AIによる自動的なリアルタイムデータ分析の進展です。AutoML技術により、必ずしもデータサイエンティストの力を借りずとも、エンドユーザーがAIモデルを構築し、運用開始後もデータの質・量の変化に合わせチューニングを続けることが容易になりました。AIモデルの構築と運用・改善に、データを利活用する現場の方々が直接参加するようになり、AIによるデータ分析の自動化が進む、「AIの民主化」とも呼べる動きが、活発化するのではないでしょうか。

二つめは、データ統合をさらに進めた、データファブリックの実現です。データの発生源からエンドユーザーに必要な行動を促す、エンドツーエンドのデータパイプラインの構築が進んできた一方、組織内でいまだに部門やアプリごとにデータがサイロ化されたまま散在している事実も否定できません。社内のどこからでも必要なすべてのデータへリアルタイムにアクセスできる、糸ではなく織物のようなデータ共有が、データドリブン経営をさらに推進し始めるでしょう。

また、AIによるリアルタイムデータ分析やデータファブリックが、組織として蓄積したデータリテラシーの塊だということも見逃せないポイントです。新たに加わったメンバーも、意識せずに高いリテラシーを出発点として業務に加わることができ、データドリブン経営実現に向けた行動サイクルを早めることができると考えています。

Qlikは、昨年後半Qlik Cloudの提供を開始しました。Qlik Cloudは、データ分析をリアルタイムのAI 主導型に転換するQlik AutoMLを包含するとともに、関係者の誰もがコラボレーションとアクションにつなげることができるデータファブリックの基盤となります。日本企業がデジタルトランスフォーメーションを一層の高みへ進めるために、こうした一歩先をいくソリューションを、引き続き提供してまいります。
2023年が、皆様にとりまして実り多き一年となりますことを、心より祈念申し上げます。
本年も、Qlikをどうぞよろしくお願い申し上げます。

クリックテック・ジャパン株式会社および Qlik Technologies Inc. について

クリックテック・ジャパン株式会社は、米国 Qlik Technologies Inc. の日本法人です。Qlik が描くビジョンは、すべての人がデータおよび分析からより良い意思決定ができ、非常に困難な課題を解決できる、データリテラシーに富んだ世界です。プライベート SaaS 企業である Qlik は、データ、インサイト、アクションの間のギャップを解消するために、Qlik Cloudを活用したリアルタイムのデータ統合およびデータ分析ソリューションを提供しています。データをアクティブインテリジェンスに変換することで、意思決定の質を向上し、収益および収益性の向上や顧客との関係性の最適化を実現することができます。Qlik は、世界 100 ヶ国以上、38,000 社以上の顧客に向けてサービスを提供しています。